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2009年07月09日
木曜日
ラジオを聴こう(2009年6月23日) ( 教室通信 )
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いつのことだったか忘れましたが、中学生たちの話を聞いていて、とてもびっくりしたことがあります。とくになにかの番組を見ているわけでもないのに、テレビをつけっぱなしにしている、というのです。しかも、テレビを消すと静かすぎて不安になる、という正直な答えが返ってきました。いろいろ聞いてみると、かなりの家庭でその現象が見られるようです。なかには新聞を取らずにテレビだけでニュースを知る家もあるようです。
ぼくが子どものころは、夜の娯楽といえばNHKのラジオしかないという時代でした。民放ラジオさえなかったので、政治・スポーツなどはもとより、新諸国物語などのラジオドラマをはじめ、歌謡曲からジャズ・クラシックなどの音楽、落語・講談・浪曲から長唄・新内・義太夫・歌舞伎中継などの伝統芸能まで、ありとあらゆるジャンルのものをNHKラジオで聴きました。
現在のように、テレビでもラジオでもネットでも新聞・雑誌でも、豊富な情報量の中から“自由に”選べるとしたら、まず一生知らずに終わってしまったような文化にラジオを通して接することができたのです。情報を選べなかったこの時代のことは、今となっては、ぼくにとってはかけがえのない財産になっています。
そして、この10数年ほど、家事をしているときや散歩のときなど、ポケットラジオを愛聴しています。昔に比べると、しゃべりも取り上げるテーマもぐっとリラックスした調子になっていますが、アナウンサーやゲスト出演者などのことばの調子から、その人の表情や内に秘めている気持ちなどが伝わってきます。ラジオドラマやニュースなども、ことばをかみしめながら聴いているので、テレビよりもかえってリアルに情景を思い描くことができます。
テレビは、視覚に訴える圧倒的な画面の情報量のために、大切なことを“聴き流す”ことに慣れてしまうと言います。このごろの子どもたちに多く見られる“うっかりミス”の原因は、案外こんなところにもあるのではないかと、おじさんはひそかに考えているのです。
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