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2009年07月29日
水曜日
學而不思則罔(2007年5月25日) ( 教室通信 )
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これは、いまから2500年も前の中国の思想家、孔子(上の肖像)のことばを集めたとされる「論語」の中の一節です。“学びて思はざれば、すなはちくらし”と読みます。「学んでも考えなければ、ものごとははっきりしない。」(金谷 治訳・岩波文庫版より)というほどの意味です。ここで、「學」とは、現代的にいえば、与えられた課題(問題)を「大量に、早く、正確に」処理することを目指すものです。「思」とは、「なぜそうなるのか、それはどのような結果につながるのか、さらに、それは自分にとってどのような意味を持つのか・・・・」という<心の働き>とでもいえるかもしれません。
現代の社会で、トップエリートといわれる人たちが、信じられないような問題を次々と引き起こすのも「學」だけがあって「思」がないからではないでしょうか。「そんなはずはなかった。予測できなかった。」というコメントにも、そういうことが表れています。
正解もなく、だれも結論が見えていないことに取り組むことは、子どもに限らず、現代人にとって一番苦手なことです。しかし、失敗を重ね、それを活かす経験を積んでいくことで
自分の世界を広げていく喜びを知ることこそが「思」であって、「罔」から抜け出て「明」への出口に向かうことになるのだと思います。
じつは、論語では上の言葉のあとに、「思而不學則殆」“思ひて学ばざれば、すなはちあやうし”と続いています。「考えても学ばなければ、独断に陥って危険である。」つまり、「考えるだけではなく、そのベースとなる勉強もしっかりやらないと、たしかなところに行き着くことはできない。」と、ぼくは解釈しています。
「學」と「思」。この両方を身につけた人たちが育ってこそ、これからの社会に希望が見えてくるような気がします。「論語」と言えば、<封建社会を支えた遺物>というイメージがありまずが、孔子という偉大な知性をあらためて深く感じる思いです。
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