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TOP教室通信闇(やみ)・空白・無音(2009年10月23日)

2009年10月28日 水曜日 闇(やみ)・空白・無音(2009年10月23日)     ( 教室通信 )

img1今月のタイトルに並んでいる3つのことがらは、かつてはぼくたちの周りにあたりまえのようにあったものです。漆黒(しっこく)の闇、なにもない空間や時間、静まり返った時間、多くの現代人、とくに子どもたちは、「こわ〜い!」と言いますね。しかし、現代でも大自然の中に入っていけば、闇も空白も無音も当然のように存在するものです。そして、自然の中で暗闇や空白や無音のなかに身をおくとき、ぼくは、なぜかホッとします。
この塾は、もともと築80年近い大古住宅なので、 わけのわからない空間がたくさんあります。教室の中央に柱があったり、階段が2つあったり、縁の下にはいろいろなものが見えたり、変なところに窓があったり、子どもたちにとっては「千と千尋の神隠し」に近い感じのようです。すべてきっちりと作られた空間で満たされ、光が届かない場所などほとんどない現代の住居とはずいぶん違います。
ぼくは音楽が好きですが、ぎっしりと音がつまった音楽は苦手で、音と音の間の無音の中に無限の思いを感じることがあります。無音は、音楽の予兆であったり余韻であったりもします。教室が一瞬シーンとなることがありますが、そんなとき、子どもたちは「こわーい、かえっておちつかない」と言います。
人はだれでも、影の部分やなにもない時間が必要なのではないでしょうか。ぼくは、それがあるからこそ、人は安心して生きられるのではないかなあと考えています。
現代は、すべてを<意味のある時間や意味のある空間>で満たそうとしています。子どもたちの事件がおきると、<心の闇><心の空白>などという見出しが躍ります。闇も空白も無音もあっていいはずのものです。それをムリに照らし出そうとしたり埋めようとしたりするところに、現代人の<不安>を増幅させる原因があるのではないかと考えるのです。
昔はよかった、昔にもどれ、と言いたいのではありません。ラクでトクでベンリで効率だけを追い求める生活から、ちょっと立ち止まって、ちょっと手間ひまをかけ、ちょっとゆったりと過ごすことで、いわれのない不安から少しは解放されるのではないだろうか、などと考えるレトロおじさんでした。

 

 

すずき学院 学習教室

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