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2016年03月20日
日曜日
昔はよかった?(2016年3月18日) ( 教室通信 )
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「昔はよかった。今の若い者は・・」と嘆くのは、それこそ“昔から”老人の口癖でした。ぼくの若いころも周囲の老人たちがよく言っていて「自分たちは、もうすぐ死んじゃうからいいけれど、これから長く生きていくオレたちはどうするんだ」と小さな声で失礼なことをつぶやいたのを思い出します。5000年前の古代エジプトのパピルスにも「今の若い者は・・」と書いてあったそうなので、これはもう“人類の病い”なのかもしれません。
自分の体が思うようにならなくなってきた老人が「昔(若いころ)はよかった」と言いがちになるのでしょう。そして、頭も体もまだまだ若いつもりでも、年齢の上ではすっかり老人になったぼくも、ときどき「昔はよかった」と言いますが、それは、子どもたちが置かれている状況をみていると、つくづく「昔は(子どもたちにとって)よかった」と思えることが多いからです。
昔(ぼくが子どもだったころ)は、社会がまだまだ雑然としていて、親たちは生活していくだけで大変で、子どもたちに目が向かなかったこと。町の中もゴミがいっぱい、遊び場にも危険がいっぱい。自分の兄弟姉妹だけでなく、学校にも近所にも子どもがあふれていて、ひどいイジメもあったけれど、必死になってかばってくれる子も必ずいて、トラブルも助け合いもあり、親や先生などの大人たちの知らないところで、子どもたちの世界が広がり子どもたち独自の文化がありました。
このように書いてみると、そんな時代のほうがよかったなあ、と考える現代人は少ないはずです。しかし、モノもないカネもない汚い臭い・・・だからこそエネルギーも夢もあったはずです。エネルギーと夢こそ子どもたちにとってはビタミンのようなものです。じつは江戸時代も明治時代も、庶民はそれほど変わらなかったらしいことは資料にも見られます。
政府が宣伝する夫婦同姓などの“日本のよき伝統”というのが、実は明治以降のものであったり、“日本人の礼儀正しさや日本の町の清潔さ”がごく最近のものであることを考えると、すべてがよかった時代などなかったのではないかと思います。「昔はよかった」ということばには、時として危険なワナが仕掛けられているかもしれません。
ぼくがイメージする“子どもたちにとってのよい社会”とは、次の時代に生きる子どもたちからエネルギーと夢を奪うことのない社会です。
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